業界第5位のディック、廃業までの歩み
一時は業界第5位の大手消費者金融だったディック。親会社のサブプライム問題などで一気に事業縮小に追い込まれました。
業界第5位の大手
ディックファイナンス株式会社は、1974年にダイエーグループ入りした消費者金融で大阪を中心に店舗網を展開していた。
1998年、ダイエーグループ再建の一環として同社の株式がフォード・モーターの金融子会社、アソシエーツ・ファースト・キャピタル(AFCC)へ売却。
その後2000年にAFCC がフォードからシティグループへ売却されたため、同社もシティ傘下となる。
2002年、電話担保金融業者の株式会社マルフクから店舗、債権等を譲受する。
2003年1月、同社を含むシティグループの消費者金融3社が経営統合され、新たに「CFJ株式会社」が発足、「ディック」は新会社のブランドの1つとなった。
2006年上半期から、同社のもう一つの消費者金融ブランドである「アイク」を「ディック」に統一。
CFJはディックの他にも、アイク、ユニマットレディース、ユニマットライフなどのブランドを展開していた。
ディックは初回30日間無利息キャッシングや、インターネット上での新規申込者の仮審査結果の回答は60秒以内などのサービスを提供。
無担保ローン50、スーパー300、ホームバリュー400、不動産担保ローン2400など、目的に合わせた数種類のキャッシングプランが用意されていた。
2005年~2007年のCFJ(ディック/ユニマット/アイク等合算)は、営業貸付残高で、アコム、武富士、アイフル、プロミスに次ぐ業界第5位の大手消費者金融グループだった。
当時、当サイトでも最も人気のあるキャッシングの一つだったのを覚えています。
廃業までの道のり
ディックを運営するCFJの親会社であるシティグループはサブプライム絡みの損失が約3兆円に膨れ経営が悪化したため、
資産売却を実施することを決定。
ディックを運営するCFJも売却。
2007年1月には最盛期には国内全572(32の有人店舗と、540の自動貸付契約機)あった店舗を
一年以内に閉鎖し、新規融資も縮小すると発表。
他の大手消費者金融会社に先駆けて急激に事業縮小を進めた。
2010年9月には貸付を全面停止して新規営業も廃止、事実上の廃業。
以後は従前に貸し付けてあった債権を回収することに専念。
2012年には元社員による顧客情報の流出事件もあった。